97歳の歯科受診に同行して感じた、“福祉タクシー”役割


本日は、97歳のご利用者様の歯科受診に付き添わせていただきました
施設にご入所中の方で、いつもは看護師さんが付き添われるのですが、
この日は他の受診対応と重なり、急遽僕が代わりに同行することに。

福祉タクシーのご利用といえば、「病院への送迎」が主な目的というイメージを持たれる方が多いかもしれません。
けれど今回のように、「看護師の手が足りないときに、代わりに付き添ってもらえる」という使い方もあるのです。


目次

■ 97歳の口元の不調――その一歩に同行する

目的地は近隣の歯科医院。
ご本人は歯茎の腫れがあり、消毒を受けるための受診でした。事前に施設スタッフから、既往歴や症状の経過、ADL等を確認してから出発しました。

車いすから診察台への移乗の際には、先日学んだ介助方法を意識してサポート。
“浅く座っていただくこと”や、“足元の接地面をコンパクトにまとめること”など、ちょっとした準備が、移乗の安定に大きく関わるのだと実感しました。

やや難聴のあるご本人へ、歯科医師や歯科衛生士の説明をゆっくりお伝えし、理解していただくよう努めました。
「痛みが引けば、通院はしなくても大丈夫ですよ」との説明に、ホッとされていたのが印象的でした。


■ “行きたいけど行けない”をなくすために

施設では、受診や外出の付き添いは通常、看護師や介護職の方が担います。
でも現実には、複数の受診が重なったり、急な対応が入ったりと、手が回らない日もあるのだそうです。

今回のように「急に行く必要が出た」「でも職員の手が足りない」――
そんなときこそ、福祉タクシーの“付き添い対応”が力になれるのではないかと感じました。

ご本人の体調や状態に合わせて、安心できるように声かけしながら同行する。
必要があれば、説明を代弁し、ご本人と医療者の橋渡しをする。
「ただ送る」ではなく、「安心して医療を受けるための同行支援」として、こうしたサポートの需要はこれからますます高まるように思います。


■ 福祉タクシー=移動手段だけじゃない

「福祉タクシーって、病院や買い物に行くときに使うものでしょ?」
そんなイメージを持っていた方にこそ、今回のような事例を知っていただきたいと思っています。

✔ 施設からの受診にスタッフが同行できないとき
✔ 家族が遠方で付き添えないとき
✔ 医師とのやりとりを不安に感じる方へのサポート
✔ 外出先での移乗や手続きに不安があるとき

そんな場面において、「もう一人の頼れる支援者」として福祉タクシーを使う選択肢があるということ。
それを知っていただけたら嬉しいです。


■ 最後に――その一歩に伴走できることの喜び

今回の受診は、ほんの30分ほどの外出でしたが、ご本人にとっては大きな安心の時間だったのではないかと思います。
痛みをやわらげるための処置が受けられたこと、説明をしっかり理解できたこと、そして不安なく施設に戻れたこと。

そのすべてに、ほんの少しだけでも貢献できたなら、それは僕の仕事の大きな意味です。

これからも、日常の「ちょっと困った」や「誰かの手が必要なとき」に、
柔軟に、やさしく、誠実に寄り添える存在でありたいと感じた一日でした。


🌟こんな場面でも福祉タクシーが使えます!

  • 施設利用者の受診同行
  • ご家族に代わる外出付き添い
  • 医療説明の代弁・記録サポート
  • 車椅子での移乗介助つき送迎
  • 突発的な受診や外出に柔軟対応

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