自己紹介

はじめまして。西園翔平と申します。

「外出をあきらめなくていい。自分のしたいことをあきらめなくていい。」

その思いを実現したくて、福祉タクシーむすびを始めました。

 

── 高齢者のそばで育った子ども時代

3歳のとき、両親の離婚をきっかけに祖父母のもとで育ちました。畑で土をさわり、老人会におじゃまして、気づけばいつも高齢の方々のそばにいました。特別なことをしていたわけではありません。ただ、一緒にいるだけで、なんだかあたたかい気持ちになれる毎日でした。

12歳のとき、妹が生まれました。小さな命のお世話をする中で、「誰かの力になりたい」という気持ちが、じわじわと大きくなっていきました。それが、福祉の道へ進む最初の一歩でした。

 

── 現場で知った、「あきらめ」の重さ

薩摩中央高校の福祉科を経て、鹿児島国際大学で社会福祉士を取得。老人ホームや社会福祉協議会で、障害のある方や高齢の方と関わるうちに、ある現実が見えてきました。

「外出したいけど、一人では難しくて…」「付き添ってくれる人がいなくて…」

認知症があっても、お買い物や病院に行きたい方。

施設の職員さんが忙しくて、なかなか外出できない入所者の方。

身寄りがなく、退院後の外出を誰にも頼めない方。

遠くに家族が住んでいて、独りで外出を控えがちになっている高齢の方。

知的障害のある息子さんの将来を案じながら、今日も付き添いを続けるお母さん……。

「あきらめる」という言葉が、こんなにもつらいものだと、初めて知りました。

 

── 「その一人」に、私がなろう

「付き添える人が一人いればいいのに——」と、ずっと考えていました。

そしてある時から、私がその「一人」になればいいじゃんと思うようになりました。

そしたら、行きたい場所に行ける人が増える。会いたい人に会える日が来る。必要なものを自分で手に入れる喜びを、もう一度感じてもらえる。

そう思って、福祉タクシーむすびを開業しました。

タクシーは、単なる「移動の道具」ではありません。

その人が行きたい場所へ、一緒に向かう「伴走者」でありたいと思っています。病院への付き添い、お買い物のサポート、久しぶりの家族との面会、大切な式への同行——「出かけたい」というその気持ちを、できる限りかなえたいと思っています。

 

── これから、もっと大切になること

2024年、日本の高齢者人口は3,625万人(人口の29.3%)に達しました。

介護の担い手は約19万人不足し、タクシー運転手も過去12年で約4割が減少しました。「外出したくてもできない」という状況は、これからますます深刻になっていきます。

それは、遠い誰かの話ではなく、未来の私たち自身の姿かもしれません。

だからこそ、今できることを、一つひとつ丁寧にやり続けたいと思っています。

 

「外出をあきらめない」「人生をあきらめない」

その思いを胸に、これからも皆さんのそばに寄り添い続けます。

(令和7年2月)